当院でメインとなる治療法は、院長自ら竹から削りだした「竹鍼」を使用します。
元々鍼灸には「てい鍼(鍉鍼)」という鍼があります。
てい鍼とは「刺さない鍼」。
現代に伝わる中国最古の医学書『黄帝内経』にも、古代九鍼の一つとして紹介されています。
皮膚を傷付ける事なく、皮膚表面を軽くこすったり触れたりするで気の滞りを流し、不調を改善するためのものです。
金属製のものを小さなお子さんや、刺す鍼が苦手な方へ使用する鍼灸院はありますが、竹の鍼は日本ではかなり珍しいかも知れませんね。
人間には経絡と呼ばれるエネルギーラインがあり、これが乱れることで不調や痛みを引き起こします。
それをそのままにしておくと、いずれそれが病となってしまうのです。
刺す鍼もこのエネルギーラインを調える事で効果をあらわしますが、鍼を体に刺す、となるとどうしても痛くて恐いイメージが。。
せっかく「不調」が「病気」になる前に治せる治療法なのに、それで鍼灸が恐くなってしまうのはもったいない!と、この竹鍼による治療を考案しました。
鍼を打った時特有のズンという響きの代わりに、体の中を何かがビリビリと流れたり、じわっと温かくなったり、温泉に入ったようにふわっと緊張が緩んできたら効果のあった合図。
痛みはなくても効果は刺す鍼と同じくらいありますので、ぜひ一度体験してください。
※症状やお好みに応じて、刺す鍼を使用することもございます。
治療法については事前にご確認いたしますので、お気軽にお申し付けください。
「お灸を据える」がお仕置きの意味で使われるくらい、お灸には熱いイメージがつきもの。
実際昭和の頃までは、わざと火傷をさせるお灸もあったそうです。
しかしお灸は本来、体を局所的に温めて免疫力をあげるだけでなく、内臓を元気にしたり自然治癒力を高めたりと、様々な効果が得られる優れもの。熱すぎるお灸でなくても、その効果は得られます。
そこで当院では、ビワの生葉を使ったお灸をメインに使用しております。
ビワの葉には免疫力向上、殺菌、鎮痛、消炎、痰を切り咳を鎮める、胃を丈夫にするなどの効能があります。
この葉から抽出したエキスを使う治療院が多いのですが、当院はつんだばかりの生葉を使用します。
ビワの葉の上に艾(もぐさ)を固めたものを乗せ、線香で火をつけます。
生の葉っぱなので最初はひんやりしますが、少しずつ温かさを感じるはず。
「温かくなりました」と教えていただいたタイミングで葉っぱごとお体から離してしまうので、熱さは感じません。
ビワの効能が毛穴からじわじわと体に浸透し、心地よい温かさを感じられるはずです。
お背中など熱さを感じにくい場所でも、火傷をする程の温度になってしまう前に外してしまうので大丈夫。
植物のチカラ、ぜひ味わってみて下さいね。